レムナント


そういえば、ルーン様の侍女のマリアって言ったっけ、、

あの人また、ルーン様をあちこち探しているんじゃ…

「あ、ルーン様〜〜!!」

背後からマリアの声が聞こえた。


やっぱり…


「ハァッ、もう、やっと見つけた…」

アリスはマリアを見て苦笑いした。

「…えっと、本を読んで欲しいみたいで。。」

「すみません、アリス様。ちょっと目を離した隙に…」


「大丈夫ですよ、ルーン様に本を読む約束をしたので、30分後に執務室に迎えに来てください。」


アリスの言葉にマリアは瞳をうるうるさせた。

「ありがとうございますアリス様っ!」

ルーンの部屋に行き、本を数冊持って執務室に戻った。

アリスの膝の上にちょこんと座り、ルーンはご機嫌で本を読んで貰った。

その様子を見てアランは感心した。


「…子どもの扱いに慣れてるな?アリス。」

「ああ、親戚に小さい子がいてよく面倒見てたんです。」


こうして見ると、親子みたいだな…

アランは心の中でそう思った。