レムナント


「戻りました。」

「ああ、ありがとう。さぁ、午後の仕事に取り掛かろう。」

アリスは執務室に戻ると、再び机に向かった。

とにかくこの山のような書類を少しでも減らしたい。

アランの机は紙だらけで、今にも崩れそうだった。

この執務室もだいぶ散らかってる。

アリスは綺麗好きだったので、片付けをしたくてこの部屋に入った時からうずうずしていた。


「じゃあアリス、次はこれを…」

バタン!

突然、ドアが勢いよく開いたと思うと、シドが立っていた。


「…この資料に目を通してチェックしてくれ。それからここに書いてある本を部屋まで持ってくるように。」


シドはメモを差し出した。そこには5冊の本の名前が書かれていた。

それをシドはアリスに渡した。

アリスは突然来たシドに驚いたが、慌ててそのメモを受け取った。


「…分かりました。すぐにお持ちします。」

アランは慣れたように返事をした。


シドはそれだけ言うと部屋を出て行った。