「すみません。今日は猫グループにお邪魔する予定なので……」

「…………」



恐る恐る断ると、瞳の輝きがスーッと消失。


相変わらずわかりやすい反応……。

せっかく誘ってくれたけど、参加するって連絡しちゃったから、ドタキャンするわけにはいかないんだ。



「そっか……楽しんできてね」

「はい……」



取って貼りつけたような笑顔に会釈し、早足で立ち去る。

参加するグループ、今度から事前に決めておこうかな。



「あっ、世蘭先輩! お久しぶりです!」

「久しぶり。何見てるの?」

「GWに出会ったトラ猫です!」



中央の席でブンブンと手招きする女の子の元へ向かった。

ここは猫グループの中でも、トラ猫好きの人が集まっている。


目黒先輩が以前口にしていた通り、猫グループは人数が多く、この部活では人気ナンバーワン。

他の種類と掛け持ちしている人もいて、私の場合はベンガルのグループにも入ってるの。



「おー、人懐っこいね」

「えへへへ。みんなスリスリしてきたんですよ〜。可愛くて動画も撮っちゃいました!」