猫目先輩の甘い眼差し

◇◇



翌日の土曜日。
お昼ご飯を食べ終えて一息ついた午後3時。



「今日はいい天気だね〜」



トラ吉を抱えて和室の窓際に腰を下ろす。



「お日様が暖かいね〜」



膝の上でくつろぐトラ吉に話しかける。


猫と一緒に仲良く日なたぼっこ。

傍から見たらそう思われるんだろうけど……ただのんびりしているわけではない。


というのも、今日はトラ吉の健康診断の日。


この後お母さんと一緒に病院に連れていく予定なんだけど……。

実はトラ吉、臆病な性格で、物音に敏感。
人の気配を感じるとすぐ隠れてしまう。


そうなると連れていくのが大変だから、今、時間をかけて落ち着かせているところなんだ。



「お2人さん、俺も仲間に入れて」

「いいよー」



父がやってきたので横に移動して場所を空けた。



「ベルは?」

「遊び疲れて寝ちゃった。お母さん、もうすぐ終わるって」

「了解」



親子揃って日に当たる。


私は面倒を見る係で、母は準備係。

ちなみに父は、勘づかれないよう日常を演出する係。
なので、いつも通りベルの相手をしてもらった。