✾✾
決心して数日後の、週末の土曜日。
文化祭の準備を終えた後、樫尾くんを呼び出した。
「時間作ってくれてありがとう」
「ううん。俺も話したかったから。バイト入れてなくて良かったよ」
お店の看板や風船など、飾りつけられて華やかになった中庭へ向かい、ベンチに腰を下ろす。
この緊張感……。
零士先輩に、自分の過去とコンプレックスを打ち明けた時と似てる。
静かに呼吸を整えて、ゆっくり口を開く。
「今まで本当にごめんね。旅行中も、まともに挨拶できなくて、感じ悪かったよね」
「いや、それは……邪魔した俺も、非があったし」
「ごめんね」と逆に謝られてしまった。
なんて優しい……というか、心が広いんだ。
さすが、零士先輩の友人。
だけど、今は穴があったら入りたいくらい、恥ずかしい。
どこから聞かれていたのか、見られていたのかはわからないけど、キスしていたのは知ってるんだもんね。
「話聞いてると思うけど、市瀬さんよりも、零士さんにドン引きしたんだよ」
「そ、そんなに見苦しかった……?」
「まぁ……学校でよくそんなことできるなぁって」
決心して数日後の、週末の土曜日。
文化祭の準備を終えた後、樫尾くんを呼び出した。
「時間作ってくれてありがとう」
「ううん。俺も話したかったから。バイト入れてなくて良かったよ」
お店の看板や風船など、飾りつけられて華やかになった中庭へ向かい、ベンチに腰を下ろす。
この緊張感……。
零士先輩に、自分の過去とコンプレックスを打ち明けた時と似てる。
静かに呼吸を整えて、ゆっくり口を開く。
「今まで本当にごめんね。旅行中も、まともに挨拶できなくて、感じ悪かったよね」
「いや、それは……邪魔した俺も、非があったし」
「ごめんね」と逆に謝られてしまった。
なんて優しい……というか、心が広いんだ。
さすが、零士先輩の友人。
だけど、今は穴があったら入りたいくらい、恥ずかしい。
どこから聞かれていたのか、見られていたのかはわからないけど、キスしていたのは知ってるんだもんね。
「話聞いてると思うけど、市瀬さんよりも、零士さんにドン引きしたんだよ」
「そ、そんなに見苦しかった……?」
「まぁ……学校でよくそんなことできるなぁって」



