そんな強敵と当たっただなんてと驚いた後、さらに。
「予選観てたけど、マジ瞬殺で。リベンジに燃えてるってのもあると思うけど、スポーツコースのプライドがあるんだろうな」
ス、スポーツコース……⁉
コートに移動しつつ、相手チームをチラッと確認する。
よく見たら、背が高い人やガタイが良さそうな人ばかり。
しかも、心なしか目がギラついているような。
「本っ当にごめん。ケガしたら危ないから、無理はしないで、取れそうなボールだけ拾って」
「わ、わかった……」
そんな……。
強敵どころか、全チームの中で、1番恐ろしい相手と戦うことになってしまっただなんて……!
「それではこれより、2年2組と3年5組の試合を行います」
コートの外に整列し、一礼。それぞれのポジションについた。
汗ばんだ両手をギュッと握りしめ、放たれたサーブボールを目で追う。
どうか、全身無事で試合を終わらせることができますように。
──ピピーッ!
ボールが目にも留まらぬ速さで私達のコートに落ちた途端、試合終了の笛が鳴り響いた。



