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「まもなく、バレーボール準々決勝を行います。対象クラスの人達は、速やかにコートにお集まりください」



旧体育館と校内に試合開始のアナウンスが響く。

時刻はもうすぐお昼の12時を迎える頃。



「いよいよだね」

「そうだね。緊張してきた……」



階段を下りてコートの中へ。

見事予選を突破した私達は、準々決勝にコマを進めた。

これから各チームのリーダーがくじを引き、戦う相手を決めるらしい。



「それでは、対戦ペアを発表します。まず、第1コート、3年1組対2年10組。続いて第2コート、2年2組対3年5組。第3コートが──」



クラス名が呼ばれた瞬間、くじを引いたリーダーの男子が「うわぁ」と小さく声を上げた。



「みんな、マジごめん……」

「ど、どうしたの?」



顔を真っ青にして謝る彼の元に向かい、声をかける。



「あのクラス……去年準優勝だったんだよ」



準優勝と聞いて、目黒先輩と話した内容を思い出す。

ということは……先輩と激戦を繰り広げたクラス⁉