必死に目を凝らすと、目が慣れたのかすぐ近くに立つイリヤくんを見つけた。
でも、様子がおかしい。何かを探すように、周りをキョロキョロとうかがって、構えるような体勢をしている。
これはなんだろう、と話しかけようとしたとき、背後に人の気配を感じた。ふり返ることが出来ないうちに、黒いベールが視界に入る。
「びっ、びっくりした! だっ、誰?!」
顔を隠したいのか、目鼻は深くかぶったベールで見えない。全身黒ずくめの影からのぞく赤い唇が、笑っているのだけは分かった。
「あら、こちのことを知らぬとな?」
赤い口角を不気味に上げる姿に、背筋がゾクッとした。
「……ディモラムだな」
誰かのつぶやくほどの声がする。聞き覚えのある低い声は、ルキくんだ。どうしてここにいるの?
「黒いベールに隠されていて、誰もその素顔を見たことのない殺人鬼」
「さ、殺……?!」
震え上がる足と手。しゃがみ込んだまま、腰を抜かして立ち上がれなくなっていた。
「さすが、黒羽家は情報が早いのね。あなどれないわ」
黒ずくめの女は、ヒヒヒと不気味な笑い方をした。
この殺人鬼は、ルキくんと知り合いなの⁈
だめ、今はそんなことを考えている場合じゃない。早く逃げないと。でも、体が言うことを聞かない。
でも、様子がおかしい。何かを探すように、周りをキョロキョロとうかがって、構えるような体勢をしている。
これはなんだろう、と話しかけようとしたとき、背後に人の気配を感じた。ふり返ることが出来ないうちに、黒いベールが視界に入る。
「びっ、びっくりした! だっ、誰?!」
顔を隠したいのか、目鼻は深くかぶったベールで見えない。全身黒ずくめの影からのぞく赤い唇が、笑っているのだけは分かった。
「あら、こちのことを知らぬとな?」
赤い口角を不気味に上げる姿に、背筋がゾクッとした。
「……ディモラムだな」
誰かのつぶやくほどの声がする。聞き覚えのある低い声は、ルキくんだ。どうしてここにいるの?
「黒いベールに隠されていて、誰もその素顔を見たことのない殺人鬼」
「さ、殺……?!」
震え上がる足と手。しゃがみ込んだまま、腰を抜かして立ち上がれなくなっていた。
「さすが、黒羽家は情報が早いのね。あなどれないわ」
黒ずくめの女は、ヒヒヒと不気味な笑い方をした。
この殺人鬼は、ルキくんと知り合いなの⁈
だめ、今はそんなことを考えている場合じゃない。早く逃げないと。でも、体が言うことを聞かない。



