「レイッ!」
ふっと魔法が解けたみたいに、体が自由になる。手が、足が動く。
ルキくんが駆け寄って、地べたに座り込んでいる私をぐいっと引き起こしてくれた。
「正気にもどれ」
それだけを言い残して、私の手を取ったまま図書室を出た。
何も話さないで、ぐいぐいと引っ張られながら外へ続く通路へ向かう。どこへ行くんだろう。
人のいない校舎裏へ着くと、ルキくんが立ち止まった。つられて、私の足も止まる。
「怖がらせて、ごめん」
背を向けたまま、ぽつりと声がした。顔は見えないけど、苦しそうに聞こえる。
「……ちょっと驚いたけど、平気だよ?」
レイ先輩があんなことをしたのは、何か理由があったのかもしれない。そうだよ、きっとそう。
ギュッと掴む自分の腕が、少し震えている。
「……平気? そんなわけないだろ。アンタ、見たんだろ?」
振り返ったルキくんが、ダンッと壁に手をつく。追い込まれた私は、身動きが取れなくなった。
透明な赤茶色のガラス玉がのぞき込む。とても真剣な顔。それでいて、少し青白い。
「もう、俺たちに近付かないでくれ」
何かに怯えているように、不安げな瞳が揺れていた。
「……どうして? 隣の席だから、友達になれたらいいなって……思ってたのに」
白い視線を向けられるなか、わずかでも言葉を交わしてくれた。
ルキくんたちは、優希ちゃんと同じで他のクラスメイトとは違う。そう思いたかった。
ふっと魔法が解けたみたいに、体が自由になる。手が、足が動く。
ルキくんが駆け寄って、地べたに座り込んでいる私をぐいっと引き起こしてくれた。
「正気にもどれ」
それだけを言い残して、私の手を取ったまま図書室を出た。
何も話さないで、ぐいぐいと引っ張られながら外へ続く通路へ向かう。どこへ行くんだろう。
人のいない校舎裏へ着くと、ルキくんが立ち止まった。つられて、私の足も止まる。
「怖がらせて、ごめん」
背を向けたまま、ぽつりと声がした。顔は見えないけど、苦しそうに聞こえる。
「……ちょっと驚いたけど、平気だよ?」
レイ先輩があんなことをしたのは、何か理由があったのかもしれない。そうだよ、きっとそう。
ギュッと掴む自分の腕が、少し震えている。
「……平気? そんなわけないだろ。アンタ、見たんだろ?」
振り返ったルキくんが、ダンッと壁に手をつく。追い込まれた私は、身動きが取れなくなった。
透明な赤茶色のガラス玉がのぞき込む。とても真剣な顔。それでいて、少し青白い。
「もう、俺たちに近付かないでくれ」
何かに怯えているように、不安げな瞳が揺れていた。
「……どうして? 隣の席だから、友達になれたらいいなって……思ってたのに」
白い視線を向けられるなか、わずかでも言葉を交わしてくれた。
ルキくんたちは、優希ちゃんと同じで他のクラスメイトとは違う。そう思いたかった。



