ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

 ため息を吐きながら悪魔を自分のなかへ納めると、影楼先生がルキくんの背中へ手を当てる。

「これは、さすがの私でもどうにもなりませんね」

 もう一度深くため息をついて、首をふる。

 ずっと黙っていたレイ先輩が、ジリジリと近付く吸血鬼たちに札を見せてつぶやいた。

「なぜ止めた。作戦がムダになっただろう。勝手な暴走をするな」

 パパパッと札を投げつけて、飛びかかろうとしていた吸血鬼の動きを止める。

 ノエルくんも、唇に人差し指を当ててから、まわりに向けて投げキッスをした。すると、残りの吸血鬼もバタバタと倒れてしまった。

「やはりダメか。もう少し、私の血を与えた方が良かったか」

 面白くなさそうに、ドラレス伯爵がワイングラスを置く。

「女神よ、もう充分楽しませてもらった。早くトドメをさせ」

 ルキくんの呼吸が浅くなってきた。
 向こうから、ドラレス伯爵が圧をかけてくる。

 なんでこうなっちゃうのかな。いつも私は、足手まといになるだけ。