ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

 10人以上に囲まれて、レイ先輩やノエルくんも闘う姿勢を見せる。

 これだけの人数を相手にするのは、いくらルキくんたちでも無理だよ。
 どうしたらいいのか、考えて。みんなが助かる方法はーー。

「カゲ、待て!」

 ルキくんの叫び声でふり向くと、大きな悪魔がこちらへ向かってくるのが見えた。それはスローモーションのようで、一瞬のことだった。

 ドカンというものすごい衝撃音。

 もうダメだと思ったのに、不思議と体は痛くない。それどころか、優しいクッションに包まれたようで、誰かが私を抱きしめていた。

「うぐっ……」
「ーールキくんッ!」

 傷だらけになったルキくんが、ぐったりと私に寄りかかっている。

 体温のないはずの背中が、とても熱い。

「……なにやってるの? ルキ、どうして」

 かけ寄ってきたノエルくんが背中に触れて、熱いと手を飛び上がらせた。

「私の術をまともに受けたら、ルキ様でも耐えられない。そんなことは、充分承知でしたでしょうに」