ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

「なんとか、なるよ。どうにか出来る」

 他にも方法があるはず。
 また純血の剣でひと思いに刺せば、倒すことが出来るかもしれない。

 ドラレス伯爵をキッとにらみつけ、素早く剣の先を首へ突きつける。

「女神よ、早まるな。今や我々は仲間も同然。刃先を向ける相手が違うだろう」

 余裕ある笑みをこぼしながら、ドラレス伯爵は視線をずらす。

「君を消したがっているのは、ヤツだ」
「そんなことない!」

 でも、ルキくんは伏し目がちにいるだけで、何も答えてくれない。

 ーー純血の女神なんて関係ない。
 ーー俺たちは、仲間だ。

 そんな言葉を期待していたのかもしれない。

「どうして……なにも言わないの?」

 ドラレス伯爵へ向けていた剣が、力なくだらんと下がる。

 これじゃあまるで、ほんとにいなくなってほしいみたいじゃない。

 そのとき、どこからか羽根を羽ばたかせる音が聞こえた。