「1人を2人で、しかもうしろから襲うなんて卑怯だ!」
ガシャンガシャンと暴れながら、となりに顔を向けた。悪びれることなく、ドラレス伯爵が私のあごに触れて言う。
「この世界は、どんなことをしても勝者が全て。生き残れない者は、ただの敗者なのだよ」
美しく憎らしい顔が近付く。ふんっと顔を背けて、あごの手をふり払った。
気付くと、ルキくんの背中が闇のように真っ黒に染まっている。黒ずくめの女から、毒を受けたときと同じだ。
「ドラレス様の毒は進行が速い。すでに、背中と腕の感覚がないはずだ。じきに心臓へ到達する」
うずくまるルキくんから離れて、ナチがこちらへ飛んできた瞬間、ぱらりと繋がれていたくさりが切れた。
ほんの一瞬だけ手を動かすのが見えていたから、おそらくルキくんだ。
アザだらけになった手首を押さえながら、必死に走る。
「アイツ……毒がまわっているはずなのに、なぜ動かせた?」
ガシャンガシャンと暴れながら、となりに顔を向けた。悪びれることなく、ドラレス伯爵が私のあごに触れて言う。
「この世界は、どんなことをしても勝者が全て。生き残れない者は、ただの敗者なのだよ」
美しく憎らしい顔が近付く。ふんっと顔を背けて、あごの手をふり払った。
気付くと、ルキくんの背中が闇のように真っ黒に染まっている。黒ずくめの女から、毒を受けたときと同じだ。
「ドラレス様の毒は進行が速い。すでに、背中と腕の感覚がないはずだ。じきに心臓へ到達する」
うずくまるルキくんから離れて、ナチがこちらへ飛んできた瞬間、ぱらりと繋がれていたくさりが切れた。
ほんの一瞬だけ手を動かすのが見えていたから、おそらくルキくんだ。
アザだらけになった手首を押さえながら、必死に走る。
「アイツ……毒がまわっているはずなのに、なぜ動かせた?」



