ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

 長い洞窟(どうくつ)のような通路を飛行して、地下へ入る。

 ひとつだけ、他とは違う石の扉が見えてきた。震える足を一歩出すと、ゴォォと扉が天井へ上がっていく。

 たどり着いたことを知って、歓迎するかのように。
 勝手に開くなんて、(わな)じゃないよね?

「行こう」

 並んで足を踏み入れたとたん、うしろで激しい音が鳴り響いた。扉が閉じて、光が奪われたように真っ暗闇だ。

 あるのは、わずかなろうそくに(とも)された明りだけ。

 体中に、寒気が走る。胸の底から、ふつふつと吐き気がわき上がってくる。

 よろめく私の体を、大丈夫かとルキくんが支えてくれた。こんなところで、倒れられない。ルキくんに迷惑がかかる。

「ようこそ、我が晩餐会(ばんさんかい)へ」

 だだっ広い部屋の中央に、長い食卓テーブルが置かれて、豪勢な料理が並べられている。

 真ん中に立って拍手をする男と、その傍にさっきの三日月男が立っていた。