ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

「敵は2人。指揮をする吸血鬼が1人と、そいつに(つか)えてるヤツが1人か。なんとかなりそうだね」

「……想像より少ないな」

 先頭で階段を上がりかけたノエルくんが、ザザッとノイズが走ったように見えづらくなる。

「……えっ?」

 踏み出そうとした足をルキくんに止められてすぐ、ノエルくんの姿が消えた。

「……くそっ、やられた! 罠だったか」

 私の腰を支えて、一歩後ろへ下がる。

 方向を変えた瞬間に、ドラゴンのように風を切って、床の上を飛んでいた。

 ものすごい速さで、右、左と通路を抜けていく。

「俺たちの行動は、奴らに筒抜(つつぬ)けかもしれない」
「ノエルくんは、どうなっちゃったの?!」

「……助ける。必ず」

 ある部屋の前へ差し掛かったところで、着地した。