ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

「2人のヒミツにしたいんだってー。ジュリちゃんって、カワイイよね。好きになっちゃいそう」

「誤解招くような、変な言い方しないで」

 わざとらしく私の腕に絡みついて、ルキくんの反応を試している。

 誰かを好きになることはないって言い切っておいて、よくそんなデマカセを言えたもんだ。

 は・な・れ・てと、ノエルくんを推しはがす。

「……ふーん」

 なんともないような顔で、ルキくんは前を歩いていく。

 こうして私が誰かと仲良くしてても、何も思わないのかな。もしかしたら、少しくらい嫉妬してくれるかもなんて、うぬぼれてるよね。

 さらに奥へ向かうと、城の大きな扉が現れた。次は扉の横に、天使の銅像が置かれている。

 押しても引いてもびくともしない。

「また鍵がかかってるのかな?」

 扉のまわりには、鍵穴らしき物は見当たらない。

 さっきの門番の悪魔みたいに、血でも差し出すのかな。でも、天使は口を閉じている。

「吸血鬼の世界に鍵なんてないよ」
「全く無意味なものだからね」

 当たり前のように、2人は顔を見合わせた。