ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

 うしろから声がして、ふり向くとルキくんが立っていた。

「ノエル、お前……」
「ーールキくんッ!」

 思わずかけ出して、ルキくんへ飛びついた。

 顔を見たら胸に熱いものが込み上げてきて、気付いたら走っていた。

 優しさに包まれるように、ポンと頭に手が乗っかる。

「ルキくん、会いたかった」
「……ごめん。言ったら絶対ついてくると思ったから」

 ルキくんは離れると、すんっとした目をノエルくんに向けた。

「モラナのとこで、小嶺のこと頼んだはずだよな?」
「気が変わった。だって、ジュリちゃんが教えてくれるって言うから」
「なにを?」

 企みを持つようなニヤリとした顔で、ノエルくんがこっちを見る。

「好き……」
「あーッ! もうその話はいいから、ねっ!」

 飛び跳ねながら口をふさごうとするけど、簡単にひょいっと避けられてしまう。

 ルキくんやレイ先輩ほど背が大きくないのに、すばしっこさだけは一番だ。