ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

 浮いていた足が地面を踏む。
 ゆっくりと目を開けると、さきほどまでとは一変した景色に包まれていた。

 大きな門が立ちはだかり、まわりは神殿のように高く伸びた柱に囲まれている。

 その奥に塔が並んで、城が立っているのが見えた。

 ーーここに、ルキくんがいる。

「怪我には気を付けてね。ボクと違って、ここは理性がないのばっかだから」

 あはは、と苦笑いを浮かべて、門へ進むノエルくんのあとを追う。

 扉の悪魔が出迎える門には、鍵がかけられているようだ。左右から剣が上げられていて、バツ(じるし)を作っている。

「これ、なに? どうするの?」
「デビルの門番。承認されないと入れてもらえないんだ。まっ、ボクらは入れちゃうけどね」

 悪魔の口に指を入れると、ゴゴゴォと地鳴りのような音がして、大きな扉が開いた。

 血のついた人差し指をペロッとなめて、ノエルくんが行くよと先へ進む。

 悪魔に血を差し出したら、鍵が開く仕組みなんだ。
 前にルキくんが言っていた、上流階級の血ってやつのおかげなのかな?