ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

「どうしたら、吸血鬼になれるの?」

 気付いたら、そんなことを口にしていた。

 もし吸血鬼になれるとしたら、永遠に若い姿のまま、ずっと一緒にいられる。
 そんなの、無理だと分かっているけど。

 薄っすらまぶたを下げるノエルくんが、何かを考える顔をした。

「ただ噛みついただけじゃならない。血をある程度の量まで飲んだら、今度は自分の血を飲ませる」

 血を……飲む。
 想像しかけて、ぶわっと鳥肌が立った。

 そっか、ノエルくんたち吸血鬼は血を飲んで生きてる。彼らにとって、それは当たり前のこと。

「今、軽蔑(けいべつ)したでしょ」

 違うと顔をふるけど、ノエルくんは疑わしそうな目でのぞき込んでくる。

 半分からかっている感じで、機嫌は悪くなさそうだけど。

「みんなのこと、もっと知りたいよ。もっと仲良くなれたらいいなって」

 ふーんと笑って、ノエルくんの手が肩に乗っかる。

「じゃあ、ボクが教えてあげるね」

 あらわになっている耳たぶに、チクッとした痛みが走る。そこは、イリヤくんがピアスをつけてくれたところ。

 とがった歯が離れて、すぐに痛みはなくなった。

「次はこっちからもらっていい?」

 首筋に指がちょんと触れて、顔が近づいてくる。