ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

「私の血は特別だって、言ったよね? 分かんないけど、結界も解いた。きっと何か役に立てることだって、あるはずだよ」

 必死な訴えが通じたのか、負けたと言うように、ルキくんがおでこ同士をコツンとつける。

 視界を落とせば、聞こえないはずの声が聞こえる気がした。

 おでこが離れて、何かに反応するようにルキくんのまぶたがピクリと動く。

「……モラナ」
「ああ、(ウルフ)じゃ」

 2人は目を閉じて、何かを感じ取っているようだ。
 それから、呼吸を合わせたようにまぶたを開く。

「黒呪団が動き出したらしい。こっちへ来る」
「お前たちは先に移動するんじゃ」

 手を繋ぎ合うと、別の空間を飛びながら、私たちはワープポイントである屋敷まで瞬間移動した。

 不安と一緒に、ルキくんの手を強く握る。

「大丈夫だよ」

 心でうなずいたとたん、あたりの光が一瞬で消えて闇に(おお)われる。