ブラッド★プリンス〜吸血鬼と女神の秘密〜

 ふわふわしていた意識が戻った。話を聞く前と同じように、テーブルを囲んで座っている。

「体は何ともないか?」
「……大丈夫だと、思う」

 頭の中にナレーションのような音が入ってきて、映画を見ているみたいに映像が映し出されていた。

 モラナが、そっと私の胸に手をかざす。

「赤い月が現れて、再び純血が蘇る。その話には、続きがあるんじゃ」

 気を集めているのか、モラナが手に力を込める。体が熱くなってきた。
 胸の奥から、何かが湧き上がってくる感じがして、その場で崩れ落ちる。

 呼吸が荒くなってきて、となりに座るルキくんの腕を強く掴んだ。苦しくて、思うように息が出来ない。


「……小嶺!」

 ゆっくり息を吸って、吐く。繰り返していると、荒い呼吸が落ち着いて、胸の熱が引いていく。

 力なく倒れる体を、ルキくんが抱き止めてくれた。

「純血がよみがる時、新たな闇を生み出すと伝えられた。封印が解けて、再び闇が動き出すだろうと」

 私の左手を掴むと、モラナが水晶玉の上へ乗せる。ノエルくんに噛まれたところの血が(にじ)んで、ゆっくりと消えていく。