白川村(しらかわむら)には、ある言い伝えがあるらしい。 かつて遠い昔に、絶滅したと言われる吸血鬼の血が残る村だって。 もう今は存在しないと思われているけれど、ほんとのところは誰も知らない。 そんな迷信のような話、信じていなかった、けど。 となり席の、赤茶色の瞳をした男の子。 目が合った瞬間、ビリリと体に電気が走った。 動けなくなって、息が苦しくて。 この感情は、恋なの? それともーー。