ハヤセside
「仲が良いのね、すごく」
だれの話ですか、なんのことですか───そんな質問返しをしたところで俺が話したい話題でないために返事は返さなかった。
柊 アリサが生活する寮はマンションの中でも最上階のペントハウス。
こんなところにも成績優秀で秀才という格差が見える。
「エマちゃんとあの執事さんはお知り合いだったのかしら」
「…どうでしょうね」
「私たちみたいに許嫁だったりして!」
思わずオレンジをカットしていた手の動きが止まった。
俺がこうして目の前でフルーツを切り分けていると、見入るように見つめてはキラキラさせた顔で嬉しそうにしていたエマお嬢様。
だが今は見向きもせず、差し出してもお礼すら言わない女。
それが執事とお嬢様の普通といえる関係だとしても、俺にとってはやはり物足りなくて寂しいものだった。
「俺は執事です。執事とお嬢様にはそういうものはありませんよ」
俺が言えた台詞かと、呆れた笑みがこぼれてしまいそうだった。
それを望んで止まれないところまでいってしまいそうで、それでいいと願っていた自分。
「仲が良いのね、すごく」
だれの話ですか、なんのことですか───そんな質問返しをしたところで俺が話したい話題でないために返事は返さなかった。
柊 アリサが生活する寮はマンションの中でも最上階のペントハウス。
こんなところにも成績優秀で秀才という格差が見える。
「エマちゃんとあの執事さんはお知り合いだったのかしら」
「…どうでしょうね」
「私たちみたいに許嫁だったりして!」
思わずオレンジをカットしていた手の動きが止まった。
俺がこうして目の前でフルーツを切り分けていると、見入るように見つめてはキラキラさせた顔で嬉しそうにしていたエマお嬢様。
だが今は見向きもせず、差し出してもお礼すら言わない女。
それが執事とお嬢様の普通といえる関係だとしても、俺にとってはやはり物足りなくて寂しいものだった。
「俺は執事です。執事とお嬢様にはそういうものはありませんよ」
俺が言えた台詞かと、呆れた笑みがこぼれてしまいそうだった。
それを望んで止まれないところまでいってしまいそうで、それでいいと願っていた自分。



