俺の言うとおりにしてください、お嬢様。





じゃあ約束破るなよ…。

あんなにあっさりわたしからお姉ちゃんに乗り換えるなよ…。

言ってることとやってることが良く分かんなくなって逆にムカついてきた。



「わ、わたし前に…早乙女と2人で話したんだけどね、すごく良い人になってた!」



これは本当のことだ。

別にハヤセにどう思われたくてって感情だけじゃないから、一応はちゃんと報告しとかなきゃ。

未来の義理のお兄さんにっ!!



「…あの男が良い人なわけないでしょう」


「ってわたしも思ってたんだけど、…もしかしたら結婚するの、そこまで悪いことじゃないかも」



これはちょっとだけ盛った。


結婚する気はやっぱりない。

どんなにあの人がわたしを好きになった、なんて言ってくれてたとしても。

でも少しだけまだ半信半疑だし、政略結婚だって乗り気じゃないから。



「…それは俺を煽っているんですか?」


「うん」



ここはもう頷いてやった。
いっぱいいっぱい煽ってきてるのはハヤセだもん。

お姉ちゃんをお姫様抱っこしたり、それなのにわざわざわたしの火傷の治療をしてきたり。

今だってそう。


いい加減にしろ八方美人。
いい加減にしろ早瀬 真冬。

……な、気持ちの仕返しだ。