俺の言うとおりにしてください、お嬢様。





「よしっ!やるぞ!!」



放課後の誰もいない静かな教室。


積まれたプリントには茶道のすべてが記された内容がびっしりと。

それをぜんぶ読んで問題を解いて提出しなさい、と言われてしまった…。



「お嬢さん、ワシは花壇にお水をやりに行って来ますでな」


「大丈夫?わたしも一緒に行こっか…?」


「平気じゃよ。お嬢さんはしっかり学んでくださいな」



うぅ……。

できればわたしは花壇の水やりを口実に勉強したくないだけなのに…。


けどやるしかないっ!!

そうしなきゃそれすらもできないのって、あの毒舌おばさんにグチグチ言われちゃうから。



「気を付けてねおじいちゃん!転ばないように!」


「相変わらず優しい子じゃのぅ…」



そう言ってくれるおじいちゃんもすごく優しい。

もしかしたら未来の未来のハヤセなのかもしれない…って、ちょっとだけ思った。


わたしを“優しい”って言ってくれたし、たとえ回りからキツい目で見られてもいつも励まして元気付けてくれて。

何より同じ目でわたしを見ないから。



「…って、ハヤセって誰っ!!わたしそんなの知らないっっ」