「ハヤセ…、それは…理性ある…?」
それともないの…?
舞踏会の前のときは理性がある上でしてくれたことだって。
今は……?今は、どうなの…?
「…あります。俺がエマお嬢様に触りたいだけです」
ちょっとだけホッとした。
どこか確かめるように触ってきて、わたしの反応が嫌ではないかどうかを見てる。
ほら、相手のことばかり考えてるのはハヤセなんだよ。
だから今だってわたしは何も怖くない。
「ハヤセになら…なにされてもいい、」
無意識につぶやいてしまった。
今だってテーブルに寝かせられて普通なら背中が痛いはずなのに痛くないの。
なんでか分かる?
それはあなたが一番に知ってるはず。
ずっと背中に手が回されてるからだよ。
「エマお嬢様、それは執事としての俺に言っているのですか」
「っ、」
鋭くてまっすぐな瞳に射抜かれて、身体に穴が空いてしまいそうだった。
答えてください、逸らさないで、俺の目を見て───。
そんなふうに言われてるみたいで。
「それとも、…男としての俺に言ってんのか?」



