蓮が騒ぐので、姿を元に戻して次のヤバいおしゃれについて説明しよっと。あれ、よろける……。

琥白「急に厚底の靴なんて履いて何するんだよ?」

美桜「エイミーさん、あまり厚底履かないのに無理したら転んじゃうよ」

エイミー「転ばないようにするから、話を聞きなさい!みんなは厚底の靴って履く?」

氷翠「私は履かないわね、歩きにくくなるから。ヒールがついてるのもあんまり好きじゃないからローファーよ」

琥白「厚底靴って女の子のイメージが強いから履かないな」

蓮「僕も履かないよ。前に街で履いている人を見たことはあるけど……」

美桜「私はたまに履くよ。デ、デートの時に蓮くんと少しでも目線を近くしたくて……」

蓮「美桜ちゃん……」

エイミー「はいそこ、イチャつこうとしない!何でこんなことを聞いたかっていうと、16世紀から17世紀にかけてイタリアのヴェネツィアでとんでもない厚底靴が流行ったからよ。その厚底の長さはなんと六十センチ!」

琥白「六十!?作った人、どんなこと考えて作ったんだよ。そんなの歩けないじゃないか」

蓮「そんな厚底靴、履くのも大変そうだね」

エイミー「チョーピンと呼ばれたこの靴は、ドレスの裾を汚さずに道を歩けること、背が高いことが魅力的だと考えられていたこともあって、大流行したの。でも、二人の言う通り靴が高すぎるせいで歩くこともままならず、履く時も使用人に助けてもらわないといけなかったのよ」