その後、瑠斗さんと一緒に止めてあった車に乗って家まで送ってもらった。

家に入ろうとドアを開けるとお母さんに抱きつかれた。

「お、お母さん?」

「真彩…誘拐されたって聞いて…本当に…」

お母さんの肩を震えていた。

きっと泣いているんだろう。

お母さんの温もりを感じて私も不思議と涙が出た。

「心配掛けて…ごめんなさい。…さがしてくれてありがとう…。」

私はお母さんを抱き締め返した。

「真彩…」

お母さんの後ろからお父さんの声も聞こえた。

「…家に入りなさい。今日は疲れてるだろう?」

お父さんは少し目に涙を浮かべてそう言ってくれた。

「ありがとう…」

よかった…帰ってこれたんだ…

私は両親の姿を見て安心したのかそのまま意識を失った。