「アサミさん、今日はすごくいい調子ね」


不意に後から話しかけられて振り返ると、大木先生が立っていた。


「あ、ありがとうございます」


少し緊張して答えると大木先生は「ニナさんも頑張っているけれど、ほとんどあなたに確定かもしれないわね」と、顎に手を当ててつぶやく。


ほとんど独り言だったようだけれど、アサミは目の前がパッと明るくなるような気分だった。


「でも、気を抜かずに頑張って」


「はい!」


アサミは大きな声で返事をして、サトコと2人で笑いあったのだった。