B組の教室で日誌を読み返していると、思い出すのは嫌な記憶ばかりだ。


サエにテストの点数をバカにされた日。


キミに運動音痴をバカにされた日。


他にもたくさんある。


クラスメートたちに笑われた日。


担任の先生から呆れたため息をつかれた日。


もちろん日誌にはそんなことは書かれていないけれど、ユウナの記憶はとても鮮明に残っていた。


ユウナは途中で日誌を読み返すことをやめて、まっさらなページを開いた。


そこに今日の日付と自分の名前、時間割を記入する。


今日1日はこれからはじまるというのに、ユウナの心は重たくてこの真っ白なページと同じようにはいかなかったのだった。