「私達だけ幽霊が見えたらすごいよね」


目を輝かせてユリが言う。


私達だけ……。


その言葉にユキコの心臓がトクンッと跳ねた。


自分たちだけ本物の幽霊を見ることができたら、きっと学校中の噂になるだろう。


あっという間に人気者になれる未来が予想できた。


「それじゃ、幽霊の写真を撮らないとね」


「うん。スマホも忘れないように持って行こう」


こうして、2人は次の休みの日にライトとスマホを持って肝試しに行くことに決めたのだった。