そう言って本棚から小学校の卒業アルバムを取り出して、乱暴にめくり始めた。


6年1組の集合写真で手を止めてユキコの顔を見つめる。


ユキコの視線は卒業写真の右上に釘付けになっていた。


そこには撮影当時参加できなかった生徒の顔写真が四角く切り取られるようにして映っている。


その中の1人と白い服の少女の顔が一致した。


「なんでこの子が、カメラに映るの……」


写真の相手が誰なのかはわかった。


けれど、どうしてこのカメラに映り込むのか、あの洋館とはどんな関係があるのか全然検討もつかなかった。


だって、その少女は……。