カメラを捨てて家に戻ってきたユキコは透明袋の中に塩を入れて、その中に写真を入れた。


本当はちゃんとお寺などに持っていって供養してもらったほうがいいと思うのだけれど、ユキコ1人でそこへ行く勇気はなかった。


両親へ説明して連れていってもらうこともできるけれど、きもだめしに行ったことや夜家を抜け出したことをすべて話さなければならなくなってしまう。


怒られるのが嫌で、こうしてつぎはぎの知識でどうにかしようとしたのだ。


ユキコは袋の口を固く結んで、引き出しの一番奥に写真を入れたのだった。