「だ、大丈夫だよユリ。心配しないで」


震える声でそう言い、出てきた写真を確認する。


徐々に映像が浮かび上がってきたそれはやはり部屋の様子が移されているだけで、自分たち以外の人物は見当たらない。


「ほらね、大丈夫だって」


ユキコは胸をなでおろして言った。


「本当に大丈夫なの? あんな場所で撮影したカメラだから、幽霊がカメラについて来たとかじゃない?」


「そんなハズないよ。幽霊がカメラに取り付くなんてさ」


そう答えながらもユキコは冷や汗が止まらない。


実は似たような内容の映画をこの前見たばかりだった。


その映画の中では主人公が使っていたカメラには殺人鬼の魂が宿っていたのだ。


もしもそんなことが実際にあったら?


考えただけで怖くて体が震えてしまう。