「私は70点だったよ」


そう言って答案用紙を見せるとサエは目を見開いて唖然としてしまった。


まさかユウナが70点もとれるとは思っていなかった様子だ。


「ビックリしたでしょう? 私もビックリしたよ。だけどイジメがなくなってから集中力がついて勉強ができるようになったの」


説明するとサエは一瞬なにか言いたそうに口を開いたけれど、結局なにも言わないまま閉じてしまった。


「これからはサエにも負けないからね」


宣戦布告をして、ユウナは自分の席へ戻ったのだった。