校門を出て帰路を歩いていると前方にサエの姿を見つけた。


一瞬無視してそのまま帰ってしまおうかと思ったが、昨日聞いた真実の内容を思い出して思いとどまった。


サエが万引しているというのが本当なら、もしかしたらその場面を目撃することができるかもしれない。


証拠を取ることができればみんな信用してくれる。


そう考えてこっそりとサエの後を追いかけた。


サエはまっすぐ帰るのかと思っていたが、途中で雑貨屋に立ち寄ったのでユウナもその後に続いた。


そこは文房具が中心に置いてある雑貨店でユウナにとってもお気に入りのお店だった。


今でも何人かの学生がノートや鉛筆を眺めている。


なにを買いに来たんだろう?


そう思いながらサエにバレないよう、顔を伏せつつ確認する。