「待って、かわいい……
ほんとに椿の妹なの? 目まんまる……」
「さらっと失礼だな。
でもすみれかわいいだろ?この写真も」
「かわい過ぎる。
溺愛する理由がよくわかったわ」
「だよな。
俺すみれのこと既に嫁に出したくねえよ」
雑貨屋さんにたどり着いて、彼のスマホに入ったすみれちゃんの写真を見せてもらうけれど。
あまりの可愛さに、髪留めを選ぶのはそっちのけで盛り上がる。どの写真も本当に可愛くて、ぜひとも実際にお目にかかりたいくらいだ。
「んー、どれも似合うと思うんだけど……」
髪留めを眺めながら、うーん、と思案する。
可愛いから絶対にどれも似合うけど、どうせならいちばん似合うものを選んであげたいし。
「こっちは?」
「いいんじゃねえ?かわいい」
「でもこっちも捨てがたいのよね」
「悩むよなぁ。
俺もすみれの服とか買いに行くのたまに着いてくけど、全部可愛くて結局決められねえもん」
「ああ、その姿が容易に想像できるわね」
「……椿?」
どれにしよう、と。椿と話しながら髪留めを引き続き物色していれば、ふと聞こえた、彼を呼ぶ声。
──その瞬間、自然と身体が強張った。



