可愛いキミは、僕だけの××




「私、このまま帰るけどこはちゃんどうする?」


「あ、私は仁を待っていて…」


「そっか、仁くん注目の的だったもんねぇ」


君島仁(きみしまじん)くんはこはちゃんの彼氏で同い年。

確か、今日の入学式で新入生代表の挨拶をしてた。入試の点数が1位だったんだって。

私は一度挨拶したくらいの顔見知り程度だけど、顔を見た感じでは知的でクールな印象のイケメンだったかな。

美形の君島くんは前に出て挨拶しただけで、数々の女子生徒を虜にしたみたいで。


「うん。さっそく呼び出されてたよ」

「うわぁ、それは凄いね」


可愛い子に目移りしないかちょっと心配だな、って苦笑いを浮かべるこはちゃん。

私からしてみれば、こはちゃんは十分可愛いよ。

だってほら、周りにいる男子達がさっきからこはちゃんの事じっと見てるよ。

それに、君島くんも真面目そうだし。