可愛いキミは、僕だけの××



な、何が誤解だというの?

俺は逆ナンされただけで彼女一筋だ、という意味だろうか?

頭の中で?マークが浮かぶ。




「確かに前までは、ああいう女たちを適当に相手してたし、色々と馬鹿やってたけど……本気で好きな人が出来てさ。

勘違いされたくない相手が出来たから、
今はそういうの一切やめた。

だから、誤解しないでほしいんだ」



真剣な口調で静かに話すせんぱいを見て、少し胸が傷んだ。


……なーんだ、
やっぱり彼女一筋なんじゃない。

最初から分かっていたこと。
浮かれちゃダメよ、私。

高まっていた気分が急激に落ち込んだけど無理矢理笑顔を作って言葉を返す。



「そうですよね。
素敵な彼女さんがいるから」

「は?彼女?」


「あんな綺麗で、せんぱい一筋なんですから悲しませたくないですもんね」

「さっきから、何を……」


「せんぱいが誠実な人だっていうのは、もう分かってますよ」



戻りましょう、と彼の顔を見ずに立ち上がる。

パーカーの砂を払い、ありがとうございました、と彼に差し出した。


すると、なぜかせんぱいは物凄い不機嫌な顔で差し出した私の手を引っ張る。


そのまま、せんぱいの膝の上に横抱きにされた。



横 抱 き に さ れ た


へっ!!?


「せっ、せせせせせんぱい!!!?」

「彼女って、なに?」