可愛いキミは、僕だけの××




……あ、あの時か。

まさか、せんぱいがこちらを見ていたとは夢にも思わなかったよ。



「芹沼に聞いても教えてくれなかった」



いつの間に聞いたの!?と心の中で突っ込んでいたら、おしえてと言う彼の掠れた心地いい声が耳に入る。


イケボの破壊力はすごいんだから、耳元で喋らないで…!


私が暗い顔をしていた理由を知りたいらしい。



……それはあなたの事が好きで、


女の先輩がベタベタしてるのを見て、彼女だと思い込み諦めそうになってた私を瞳さんや絹ちゃんが励ましてくれた。



なんて言えない!!!



「いや、それはちょっと」


「気になるな、教えてよ。芹沼には話したんだろ?」

「ええと……その、女子の身体のことと言いますか」


男子ならこういうことを言えば大抵は引いてくれるだろう。

と思って嘘をついた瞬間、せんぱいはドス黒いオーラを纏って通常の3倍程鋭い眼光になった。


こ、怖い!!