「お前、国立の文系だろ? だったら何も変わらないだろう?」

真も俺の父の母校である国立H大の経済を受けるはずだから、俺と同じはずだ。

「国立……いや、確かにそうだけど…」

「物理選択だよな?」

「ああ。……地理と倫理政経」

「じゃあ全く同じだ。
3年間同じクラスで選択授業も同じ。
よろしくな!」

「……あ、ああ……」

良かった。これで陰キャラ2人でまったり受験勉強にも励める。

何か言いたげな親友だったが、俺には新しいシンとユリウス・ケイを作るという任務があったので、早速作業に入らせてもらうことにした。

この時、親友の話をちゃんと聞き出しておけば良かった……と、後々後悔することになるのだが……。
この時の俺には、全く思いも至らなかったんだ。