「俺、この仕事、今すごく好きだ。
1杯のコーヒーを通して、お客さんの笑顔と毎日出会える……。
じいさんと、伯父さんと、父さんが守ってきた朝倉コーヒーを、俺も守っていきたいと思ってる」

「……!!」

「もう迷いはないよ。
俺が朝倉コーヒーを守る」

「うん。真なら出来るよ! 」

「……あぁ、ありがとう」

「真、あのね……」

言わなきゃいけない。
今ここで、ちゃんと言わないと……。

「……私、HASEGAWAに残る。
だから、真を手伝えない」

「泉……」

「ごめんね? 私……」

「……当たり前だろ?
そんなこと、わかってたよ……」

「……」

「泉、俺はもう大丈夫だ。
俺の居場所、見つけたから。
伯父さんも、父さんもいるんだ」

「うん…うん……ごめんね…ごめん……」