(仮)愛人契約はじめました




「じゃあ、またな」

 部屋の前まで唯由を送ってくれた蓮太郎はそう言ったあと、迷うような顔をする。

「どうかしましたか?」

 いや……と言う蓮太郎に、あ、もしかして、と思い、唯由は言った。

「送りますよ、駐車場まで」

「いや、駐車場への道がわからなかったんじゃない……」

 渋い顔で言う蓮太郎に謝った。

「ああ、すみません。
 それはわかるんですね」

「いや、わからないが」

「……送りますよ」
と言う唯由に、待てよ、そうかっ、と蓮太郎が声を上げる。