(仮)愛人契約はじめました

「いや、あんまり家と家との付き合いとか興味ないんで」

「話聞きかじっただけだけど、継母とか継妹とかに家を追い出された感じだったよ。
 シンデレラなのかな? 姫」
と言いながら、紗江は蓮太郎の手にもあまったミルクを塗ってくる。

 すべすべになるんだよ、とか言いながら。

 蓮太郎が起き上がり行こうとすると、首根っこをつかんできた。

「はい、休憩終わり。
 仕事に戻って」

 姫のところに行こうとしたでしょ、と言う。

「大丈夫だよ。
 姫、タフな人だよ。

 目を見ればわかるよ。

 っていうか、今は家じゃなくて、外にいるのなら、継親子になにもされてないじゃん」

 いや、それはそうなのだが……。