(仮)愛人契約はじめました

「待って。
 じゃあ、なんでこんなところで働いてるの? 蓮形寺さん。

 すごいお嬢様だよね?」

 ええっ? そうだったの? という顔をみんながするが。

「いえいえ、お嬢様なのは、月子だけです。
 私と月子は年の近い腹違いの姉妹でいろいろと……」

 あ~、という顔をみんなにさせてしまった。

「なんかお家騒動?
 ごめんごめん。

 余計なこと言って」

 ほんとごめんね、と言いながら、道馬はトレーを手にしたまま去っていった。

 お手頃なイケメンかは知らないが、いい人だ、と思いながら唯由は道馬を見送った。