(仮)愛人契約はじめました




「あ~、社食が外の建物にあるっていいよね~」
「開放感あるよね~」

 同期のみんなとそんな話をしながら、唯由は社食に向かっていた。

 研究棟など、他の建物の人たちも同じ社食なので、社食はそれらの真ん中の緑に囲まれた場所にあった。

 ほぼレストランだ。

 レストランの近くは並木道になっていて、いい天気の日に歩くと気持ちがいい。

 ……まあ、どしゃ降りの日は自分たちの建物から遠すぎて最悪なのだが。

「私、なに食べようかな~」

「私、決めるのめんどくさいから日替わり~」

 などと話しながら社食の入り口までいった唯由はぎくりとした。

 何処かで見たような人たちがちょうど出て来たところだったからだ。