(仮)愛人契約はじめました

「あの、もしかして、これが晩ご飯ですか?」

「そうなんだ。
 お前をデートに誘ったのに、連絡する間もなくて」

「私、晩ご飯もう食べちゃってあんまり食べられないので、ちょこっとで大丈夫ですよ」

 半分あげます、と蓮太郎がそれ一枚では足りなさそうだったので言ったのだが、

「気を使ってるのなら、別にいいぞ」
と蓮太郎は言う。

「余るようなら、あとで食べてやるから、とりあえず食べろ。
 だが、欲しくなかったら、無理はするな」

「あ、ありがとうございますっ」

 二人で向かい合って、黙々とお好み焼きを食べ、コーラを飲んだ。

 なんだか変な感じだな、と唯由は思っていた。

 まだ友だちもそんなに来てないこのアパートに。

 知り合って間もない、この人がこんな時間にやってきて、二人でお好み焼きを食べているとか。

 コンパに行くと、こういうことも起こるのか。

 などとぼんやり考えていると、ほぼ食べ終わった蓮太郎が言ってきた。