(仮)愛人契約はじめました

「いや、待てよ。
 愛人宅だから泊まっていいのか」

 いえいえ、おかえりください、と思いながら、唯由は、さっと白いローテーブルにコーラを出した。

「頭寒くないか」
とそんな唯由の髪を見て蓮太郎は言う。

「色っぽくていいが、風邪ひくぞ。
 乾かしてやろうか」

 いえいえ、そんな王様に乾かしてもらうとかっ、と唯由は慌てて、軽くドライヤーで乾かした。

 戻ってくると、蓮太郎はその辺にあった雑誌を見ながら、唯由を待っていた。

「あ、食べててくださってよかったんですよ。
 冷えるじゃないですか」

「いや、保温容器に入ってるから大丈夫だ」
と円形の白い発泡スチロールの蓋をぱかっと開けながら蓮太郎は言う。

「二人で食べた方が美味いだろ。

 両方ミックスだから。
 一枚お前のな。

 この容器に入れて、しばらく置いといた方が蒸された感じで美味しいんだ」