(仮)愛人契約はじめました

 酔ってないときの方が、平気でこういうことするってどうなんですか~っ、と心の中で絶叫する唯由に蓮太郎が言った。

「社食で受け渡そうか」

「は?」

「お前の連絡先と俺の連絡先だよ」

 ……なにかのブツの受け渡しみたいですね、と唯由は思う。

「俺はいつも()いてる時間にしか行かないんだが。
 お前がいるのなら、混んでても行くよ」

 なんかすごい荒波を乗り越えて会いに来てくれるみたいな感じですけど。

 ただ社食に来るって話ですよね……。

 っていうか、こんな人と社食で連絡先を教えあっていたら、同期にボコボコにされそうだ、と思いながら、唯由は慌てて、

「あ、あとでお持ちしますよ」
と言う。