「だってさー。
家事とか娘に頼んだら、お小遣い渡したり、気を使ったり大変だからさー。
便利家電で済ますのが結局一番、安上がりなのよー」
昼休憩に入った早月が辺りのものを片付けながらそんなことを語っている。
なるほどなるほど、と血を抜かれた紗江が白衣の袖を元に戻しながら聞いてた。
だが、同じく血を抜かれた唯由は、
待ってください。
いつ、気を使ってくれましたか……と思っていた。
その横で、やはり、血を抜かれた蓮太郎が、
「紗江さん、白衣は来てこない方が。
さっき紗江さんの前にも列ができてたじゃないですか」
と言う。
あのあと、更に二人、看護師さんが助っ人にやってきた。
採血がはじまると、それぞれの看護師さんの前に血を抜かれる人々の列ができる。



